2012.01.01

明日は明日の風が吹くか

謹賀新年

気がついてみると、この二年間、まったく更新をしませんでしたね。
この二年間、まったく何もなかったのかというと、もちろんそんなこともなく、ないどころかありすぎるくらいで、どこから何を書いたらいいかわからなくなったから、面倒になって、放置していたという次第であるが、さて。

昨年はいまさら書くまでもなく、じつに波乱に富んだ一年だった。
いったい、昨年の元日に一年後のこの事態をだれが予想しえたろうか。まさか未曾有の大地震が東日本を襲い、三陸地方を巨大な津波が攫って、原子力発電所が史上最悪の大事故をおこすとは。

原発は、迂闊だった。
なにが迂闊かといって、ほとんど興味・関心のなかった自分自身が迂闊だったね。
大学生の時、エコロジストの人たちが身近にいて、反原発の講座だとか、勉強会だとかを開いていたんだが、ぼくは付き合いで参加こそすれ、右から左へ受け流す状態で、いま思い返してみても内容をほとんど憶えていない。

福島に東京電力の原子力発電所があることさえ知らなかった。
その福島第1原発で全交流電源が喪失し、なにやら大変なことになりそうだとネットで騒がれはじめたが、まずあの日、つまり3月11日、午後6時過ぎに無事帰宅できたはいいが、狭い部屋の中がめちゃめちゃで、原発どころの騒ぎではなかった。午後7時から片付けをはじめて、なんとか格好がついたのが翌朝の4時。それから風呂に入って、10時まで眠って、ホワイトデーのチョコレートを買いにいこうと思ったら、近所のショッピングセンターが臨時休業ときやがった。

震災当日と翌日はそんな感じだったが、このときもまだ、原発についてはそれほど深刻には考えていなかった。いちばん気になったのは、この福島第1を含め、東電の発電所が各地で被災したため電力不足に陥り、ことによると輪番停電をするかもしれないと報じられたことだ。実際、月曜日から「計画停電」という名称で輪番停電は実施されたわけだが、いくら電力が足りないからといって、これは迷惑このうえなく、津波で家を流された被災地を思えば文句も言えまいという意見もあるが、ぼくはTwitterで文句を言いつづけた。

計画停電は原子力発電の必要性を認識させるための政府・東電の恫喝である。原発がなくなると停電するぞという脅しだという説が、とくに左翼サイドから出されたが、あのドサクサでそこまで頭の回る人間がいたとは思えない。震災直後の電力不足の主な原因は東北から神奈川にかけての太平洋沿岸にある火力発電所の被災であって、これはどうやら事実らしい。

震災直後の二週間、わけても最初の一週間は停電のせいで電車が動かず、電車なら10分とかからないところを自転車で1時間かけて通勤する羽目に陥った。

そんなこんなで、多かれ少なかれ、東日本の、あの地震の揺れに見舞われた地域の人はそれぞれのレベルで被害をこうむった大震災と、それにひきつづく原発事故も、今日から始まる新しい一年を前に、いまもなお復興途上の被災者、原発からの避難者をのぞいては、知らず知らずのうちに忘れられ、うんざりする日常にまぎれてしまうのだろう。

すぐ忘れるのが日本人の悪いところだ。すべてを水に流して忘れてしまうこの欠点を克服しないかぎり、この国に暮らす人たちに未来はない。
ぼくは忘れないぞ、カールスモーキー石井が南野陽子にDVをはたらいたことを。
いまこのときも、首都圏には放射性物質が蔓延していることを。
日本政府が一部支配層の利権ばかり優先して、国民の生命財産をないがしろにしてきたことを。

さて、明日は明日の風が吹くのだろうか。
吹いたとしても、きっとそこには放射性物質が含まれている。

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2009.03.30

またしても…愚かな有権者の選択

千葉県知事に森田健作だそうだ。
こまったもんだな、どうも。

東京=石原
大阪=橋下
宮崎=東国原

どうしてこう、へんな知事ばかり選ぶかね。

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2008.02.01

法令無視のプリンスホテル

ひどいホテルもあったもんだ。

プリンスホテルの突然の契約破棄によって、日教組の教育研究集会の全体集会が中止に追いこまれたらしい。

ふざけた話だ。

地裁、高裁でも一方的な契約破棄は向こうとの判断が下されたにもかかわらず、プリンスホテル側は「会場は貸せない」との一点張りで、日教組側との話し合いの席上でも、法令を守る意志のないことをみずから認めたそうだ。

遵法精神のかけらもないな、プリンスホテルは。

プリンスホテルの言い分では、教研集会につきものの右翼の抗議によってほかの宿泊客に迷惑がかかるから、というものらしいが、では何カ月も前から会場を借りる契約をしていた日教組は客ではないというわけか。

おなじ客でも差別するホテルというわけだな、プリンスホテルは。

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2008.01.28

大阪馬鹿府民

予想されたことではあるが、大阪府知事選でタレント候補の弁護士・橋下徹が当選したようである。郵政選挙の轍を踏みやがったな。

大阪府は生活保護世帯が多いことで知られるが、これで今後4年間、生活保護を打ち切られ餓死者が続出、なんてことにならないことを祈る。とりあえず、祈ることだけはできる。

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2006.11.15

教育基本法改悪案可決

教育基本法改正案を可決 与党単独で衆院特別委

いよいよ、この「美しい国」も終わりに近づきつつあるな。
終わりの始まり。

破滅へ向かっての暴走列車は走り出した。
わたしたちは、その車窓から、滅びゆくこの国の光景を逐一目撃することになる。

 

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2006.09.21

国旗国歌の強制は違憲という判決──ちょっとした驚き

<国旗国歌>都教委の「強制は違憲」東京地裁が判決   [ 毎日新聞]

 入学式や卒業式で日の丸に向かっての起立や君が代斉唱を強制するのは憲法で保障された思想・良心の自由を侵害するとして、東京都立高の教職員ら約400人が都教育委員会を相手取り、起立や斉唱の義務が存在しないことの確認を求めた訴訟の判決が21日、東京地裁であった。難波孝一裁判長は「強制は違法、違憲」と判断し、起立や斉唱の義務がないことを確認したうえ、一人当たり3万円の慰謝料の支払いを命じる判決を言い渡した。

 都教委は03年10月23日、都立学校の各校長に「入学式、卒業式等における国旗掲揚及び国歌斉唱の実施について(通達)」という文書を通達。国旗に向かって起立▽国歌斉唱▽その際のピアノ伴奏▽こうした職務命令に従わない場合に服務上の責任を問われることを教職員に周知――との内容で、これに従わず懲戒処分を受けた教職員らが提訴していた。

 判決では、「国旗掲揚、国歌斉唱に反対する者も少なからずおり、このような主義主張を持つ者の思想・良心の自由も、他者の権利を侵害するなど公共の福祉に反しない限り、憲法上保護に値する権利。起立や斉唱の義務を課すことは思想・良心の自由を侵害する」と判断。

 さらに、「通達や都教委の一連の指導は、教職員に対し、一方的な一定の理論や観念を生徒に教え込むことを強制することに等しく、教育基本法10条1項で定めた『不当な支配』に該当し違法」と指摘した。



・・・まあ、当然の判決ではある。憲法の条文を素直に読めば、おのずと導き出される判断ではある。

しかし、昨今の政治、社会状況のなかにあって、これほど至極まっとうな判決が下されるとは思ってもみなかった。その意味では、ちょっとした驚きではある。

先日死刑判決が確定したオウム真理教事件、麻原彰晃=松本智津夫被告の例を見てもわかるとおり、この国の司法制度がまともに機能しているとはいいがたいが、今回の判決といい、ビラ配布弾圧事件での無罪判決といい、下級審にはかろうじて良識と良心が残っていたということか。
 

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2006.09.11

最後の皇太子

遅かれ早かれ、天皇制は廃止されるから、こんど生まれた皇族の性別に興味はないが(しかし、マスコミでいうほど奉祝ムードが盛り上がっているとは思えんねえ。雅子びいきの人が多いからかもしれん)、ぼくとしてはただ、ニコライ二世の皇太子、アレクセイと同じような運命をたどらないことを祈るばかりですよ。

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2006.08.15

靖国小泉=戦後民主主義の失敗

案の定というか予想どおりというか、憲政史上最悪の馬鹿総理=小泉が靖国神社に参拝する。
いまさら驚かないし、正直いうと、意外に怒りもわかない。正確にいうと「怒る気にもならない」。

あの糞野郎の知的レベルでは、どうせたいした考えもなく「参拝するんだといったら参拝するんだ」くらいのつもりかもしれんが(ここらへん、よくわかりません。やつを影であやつる腹黒連中はなにかべつの魂胆があるのか)、すこしは人の迷惑も考えろと、財界のお偉方もご立腹にちがいない。「富田メモ」を日経にスクープさせて圧力をかけたつもりが、むしろ裏目に出たか。

とにかくこれで、中国、韓国との関係悪化は決定的となるが(しかしこれで、日本の国連常任理事国入りは金輪際なさそうだから、それはまあよかったか)、宗主国アメリカもあまりいい顔をしないんじゃないかな。

諸外国との関係以上に、問題は国内にある。
責任の多くは、この程度の人間をのうのうと最高権力者の座に就かせている国民の側にある。

いったいこの国の人たちは、日中戦争、太平洋戦争について、どう考えてきたんだ。中国や韓国になめられる云々と言いだす一般人にいたってはなにをかいわんや。こういう人たちは、どんな教育を受けてきたのか。

いやそもそも、戦中戦後と苦労して生き延びてきた人たちは、肉親を失い、家を焼かれながら、自分たちをそういう目に遭わせた戦争と、その戦争を企てた連中のことをすこしでも考えたことがあるのかね。

どうも、そこらあたり、こころもとない。

「 朕深く世界の大勢と帝國の現状とに鑑み・・・」
の玉音を聴いて、すっかり気が抜けて、安心して、それからはまた、日々の生活に追われて、生きるのに精いっぱいで、考える余裕もなかったのか。

そこらへんをうまく、日常的な要求を吸いあげつつ、戦争の意味と、ひきつづく現状の困難の裏にある敵の正体をあばいて、大衆に伝達してゆくのが左翼の仕事だったはずが、これがもう、まったくの空回りというか、ぜんぜんべつの方角を向いていたというか、ほとんど役立たずに終わったという感じで、これはあるいは、戦後共産党が占領軍を「解放軍」と規定したところから、すでに負けが決まっていたのかもしれないけれど、それにしたって。

戦後の60年はなんだったんだろうと思うと、かなりむなしいね。

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2006.06.02

替え歌で歌え君が代

エへへへへ。

これからはもう、ふつうに「君が代」を聴いても、「kiss me」にしか聞こえないぞ。

「君が代~kiss me Version~」こちら

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2006.02.11

誤りを正すのに遅すぎることはない

社民党、小選挙区賛成は「誤り」 党大会で見解発表へ asahi.com 2006年02月11日06時01分
社民党は11、12両日に開く党大会で、旧社会党時代に小選挙区比例代表並立制導入を柱とした政治改革関連法案に賛成したことについて「正しかったとは言えない」とする「見解」を又市征治幹事長が発表する。旧社会党が採決時の造反を理由に処分した9人の元議員(故人を含む)の処分を撤回し、名誉回復する。  同法は94年に成立した。当時は旧社会党も参加した細川連立政権で、政治改革関連法案には党内に反対意見も多かった。連立維持のため党として賛成したが、採決時には衆院本会議で6人、参院本会議では20人が反対・欠席した。  法案は93年に衆院で可決されたが、94年に参院で否決され、両院協議会を開いた末に成立した。旧社会党は、反対した選対委員長の志苫裕参院議員(当時)を「党員権停止100日」とするなどの処分を決めていた。  「見解」では、その判断について「十分な党内論議も行われないまま、国会議員の大勢に押された」と反省。「民意が歪(ゆが)められ切り捨てられ、わが党の国会勢力は激減した。当時の政治選択と対処が正しかったとは言えない」と誤りを認め、離党者を除く9人の処分を撤回する。

当時の社会党委員長、山花氏(故人)が「政治改革担当大臣」かなにかに担がれ、社会党としては反対するに反対できない状況ではあったのだろうが、しかしどうしてあの時点で小選挙区制導入に賛成したのか、いまもってよくわからない。あきらかに社会党が不利になる制度であることは、当時ですらさんざんいわれていたことなのに。

小沢一郎にしてやられたという感じだった。

しかし当時、選挙制度改革に反対して「守旧派」のレッテルを貼られていた自民党、そのなかでもとくに
「小選挙区制の導入は必要ない。中選挙区制の区割りと定数を是正すれば充分である」
と主張して譲らなかったのが小泉純一郎で、それが十二年後、まさに小選挙区制のおかげで自分の政権の延命を果たすことになろうとは、歴史の皮肉としかいいようがない。

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